06.29
Sat
以前、幸田文さんの「膨張氾濫」というインパクトのある言葉について
書いたことがあります。

その本の中で「買いもの」についての話があるのですが、
親が「やっと買えた」という喜びをもった買いものは、
子供の記憶にもほっとするような楽しさで残ったりするが、
親のうっかり、だらしない失敗の買いものをすると、
これまた子供にいやな想い出と残るかもしれない。
でも、親の失敗の買いもので、子供が利口になってくれることもある。
と書かれた箇所があり印象に残っています。

幸田文さんが娘さんの初節句に、分を越えた雛人形を整え、
お姑さんや両親を招いて行き届かせたひな祭りをした時、
お姑さんやお父さんの幸田露伴さんから、
「子のもっている福分を、いたずらに費やすものだ」と諭されたという話。
娘さんは数多い人形を喜んだけれど、自分の方はといえば、
年々、そういう行事や催し事の手間が煩わしく感じられ、
たくさんの雛人形の出し入れを面倒になり、姑やお父さんの注意を
今更ながらに思い起こし、ついつい娘に愚痴を聞かせてしまうことに
なったと。その当時、時代は戦争に突入し、雛人形も灰となりそれ以来
雛人形はなく、桃の花とはまぐりだけで昔の人形をしのばれたそうです。
その後、娘さんが成人し子供を生む頃に、幸田文さんに、
「女の子だったらお雛様のないのもいやだと思うの。
楽しいお節句にしてやりたいと思うけれど、小さいのにしておくつもり、
母さまの昔の思いもこめてね」と笑いかけたそうです。

私には子供がいませんが、だんだんと雛人形をだすのが
面倒になるという気持ちがなんとなく、わかる気がしました。
うん、間違いなく私が親ならメンドクサがってしまいには、
仕舞ったままになりかねない^^;
最初の意気込みとうってかわって、親の都合でださなくなる、
だしても口癖のように「あ~めんどくさい」などと口走ったりすることも
あるかもしれませんが、小さな子供でもどこか記憶に残るのでしょう。
意外と子供ってオトナの話、聞いているような気がします。

言いにくい注意を与えたお姑さんやお父さんは、
最初からわかっていたことなのかもしれませんね。
などと勝手な推測をしていまいました。


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あまり手元に本は残さないのですが、気に入った本で気になった箇所は、
こんなふうに付箋を貼って、思いついた時に何度も見ます。
ハウトゥ本ではなく、その人の生き方が書かれたような本が好きです。
こうであらねばならない、でもなく、「◯◯本」でもなく、
暮らしにヒントを与えてくれる本、読み手の解釈でどうとでもとらえられる、
そんな本がおもしろいです。


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